トムソン豆知識

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トムソン加工時 何丁付けで抜くのがいいですか? 適切な面付方法の法則・考え方を知りたい

手のひらサイズの小さな商品は、紙めーいっぱいに面付けしたくなります。正直言って、何丁以上は無理なんて断言できる限界はわかりません。が、多面付が不向きな商品の例として、見当の精度、つまり抜き位置の精度がかなり求められる商品があげられます。また、一番の問題点は、加工中の指定数量の狂いです。

例えば、絶対100枚帯、99枚ダメ、101枚ダメというように数量の精度が求められる商品の場合は、やみくもに丁数を増やすのは避けたほうがいいかもしれません。

っと言っても、紙めーいっぱいに面付けしないと値段が合わないということもあるでしょう。そのような要望に応える解決策は二つ三つしかありません。ある形状を例にとってご説明しましょう。

手のひらサイズの商品

●名刺サイズのカード ●スイングPOP

《商品説明》
特に上記のような形状をよく目にすると思います。生産数量が20,000枚とか決して多くない場合は、菊四~菊半裁までの小さな紙に6丁~10丁程面付けすべきですが、例えば、生産数量が1種10,000枚×70種といったように、種類があったりロットの多い場合は、印刷の台数を2台にせず紙めーいっぱいに面付けし、1台で進行したほうが断然、版代・印刷代・トムソン代のコストは安くなります。

最善のトムソン加工方法

①トメをしっかり入れる

数量に狂いが発生する原因は、トメの大きさ・強さにムラがあることです。作業中のどこかでトメがはずれてしまい、100枚が正解なのが、ある所は99枚、別の所は101枚になったりします。したがって、木型作成時、すべてのトメの大きさ・強さを均一することが必須でしょう。

②時間がかかってもトムソン加工の抜き速度をゆっくりする

抜き速度を上げれば上げるほど数量の狂いは発生しやすくなります。時間がかかったとしてもあせらず、ゆっくり抜いていくことでしょう。1時間2,500シート抜き上がるスピードで加工できるところを我慢して1,200シート抜き上がるくらいの遅いスピードで進行すべきですね。ここで無理してスピードを上げてしまいがちですが、品質優先でゆっくり抜いていきます。

③抜き後、計数機による枚数チェックを行う

抜き後、指定の数量ごと100枚で帯なら、100枚ごと不要部分を取り除き、帯を始めていきます。帯をする前に100枚ごとに計数機に掛け、ジャスト100枚かどうか確認の上で帯を掛けます。これを全数行います。全数、手で数えるわけにはいかないため、ここは機械にたよるしかないですね。

④トムソン屋の技術の高さと忍耐の強さも必要ですよ

以上の取り組みを行うことにより、紙めーいっぱいに面付けされていても、数量が狂うことなく仕上げることができます。その分、そこそこの時間とコストは必要となってきます。

 

まとめ
  • 受注数に応じて面付数を決めましょう。だいたい3,000通し以内におさまるような面付数にしたらロスや無駄は少なくすむことが多いですヨ。
  • 4,000通し以上になる場合、できるだけ丁数を増やしたほうが全体のコストは下がることが多いですヨ。
  • トムソン加工前に表面加工(PPやプレスコートなど)がある場合は、比較的多めに面付して通し数量を減らしましょう。全体コストの内、表面加工代は比較的割合を占めるので。

 

ヤマトでは、印刷や面付のご依頼・ご相談からでも、もちろん承っております。コストダウンのご相談にも真摯に向き合いますので、ご依頼等ございましたらお気軽に大阪のトムソン屋 ヤマト紙工までお問合せください。
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