トムソン豆知識

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トムソン加工時 面付けの向きに決まりはありますか?

用紙調達から印刷・加工までの全工程すべてを印刷会社さんが手配されることが多いですが、印刷会社さんへの嫌味というわけではないですが、印刷のやり易さや印刷の色を重視して商品の向きや咬え方向を決定されることが多いと思います。

また、印刷の後加工のやり易さまでも考慮して印刷を進められる印刷会社さんってそう多くないかもしれないです。(嫌味ではないです。)

だって、加工といってもあらゆる加工があるので、全加工のやり易さまで考慮して印刷を進めるのは無理があるでしょう。

ただ、普段トムソン加工のお仕事をさせていただく中で、ここをもう少しこーしてくれたら とかここはこーのほうが加工しやすいのにーと思うことがあります。そのように思う一つが面付けの向き(商品の向き)です。

トムソン加工の場合、変形ものが多くなりますが、例えば下記の形状で考えていきましょう。

1.封筒の場合

フタ 糊代 正面 糊代 底 フタにトメを目立たせたくない

おすすめでない面付けの向き:菊四に1丁付の場合

《補足説明》
フタは色ベタしている等、目立つ部分と言えます。そんな商品の顔にトメを目立たずに抜きたいもの。咬側は大きめのトメが入るので、フタ部分を咬側に向けない方がいいと思います。

フタにトメを目立たずに抜こうとする場合(おすすめ):菊四に1丁付の場合

・底咬えで面付けする

もしくは

・糊代を咬えで面付けする

《補足説明》
これが2丁、6丁…15丁というように丁数が増えれば増えるほどフタ部分にもトメを入れておかないと生産中、大きなトラブルにつながる場合はあります。

ただ、フタを咬側に向けた場合のトメよりかは小さなトメに抑えることができ、目立たなくすることができます。

 

2.表紙が変形のA4リーフレットの場合

表紙にトメを目立たせたくない 表紙(天側) 折スジ 中面 中面(地側)

おすすめでない面付けの向き:菊全8丁付の場合

《補足説明》
表紙は商品のタイトルがきたり、色ベタしている等、目立つ部分と言えます。そんな商品の顔にトメを目立たずに抜きたいもの。咬側は大きめのトメが入るので、表紙部分を咬側に向けない方がいいと思います。

表紙にトメを目立たずに抜く場合(おすすめ)

菊全8丁付の場合

《補足説明》
中面を咬側に向け、なおかつこのような形状であれば、表紙以外の部分にトメを数ヶ所入れておけば、表紙にトメを入れる必要はなく、キレイな仕上がりになります。

菊半裁4丁付の場合

《補足説明》
半裁に4丁付の場合であれば、上記のように横向きにしか面付けできないので、この場合も表紙以外の部分にトメを数ヶ所入れておけば、表紙にトメを入れる必要はないと思います。

 

3.ダイカットメモ帳の中紙の場合

《商品説明》
ノベルティやアミューズメントのおみやげなどによく見かけるダイカットメモ帳。中紙は、55k~70kベースの上質紙50枚~100枚に厚紙の表紙をセットして天のり加工を施すこの商品、天のり屋さんによっては、トムソンによるトメが必要な会社とトメは入れないでほしいという会社に分かれます。

トメを入れることは、容易いことでだいたい0.3mmのトメを数ヶ所入れることが多いです。トメを入れない方法は、天側を咬側に向けないことで解決します。

この手の商品は生産数量にもよりますが、菊全や4/6半裁に30丁~50丁程面付し、天のり部分(真っすぐの辺)は断裁仕上げでそれ以外の3辺はトムソンで抜くことが多いです。

おすすめでない面付けの向き

《補足説明》
トメの有無関係なく、天側を咬側に向けると非常にトムソン加工のスピードが劣り、加工しづらいですね。トムソン加工中にトメがはずれてもダメと言われることもありますので、この面付けは危険ですよ。トメを入れてはいけない場合は特にトムソン加工中トラブルを招きますね。

トメを全く入れないで抜く場合(おすすめ)

《補足説明》
断裁仕上げする地側を咬側に向けることで、おそらく60丁や70丁面付けされていてもトメを全く入れないで抜くことができます。

トムソン加工においても大きな加工のしづらさもなく、キレイに抜くことができます。  トメの有無関係なく、この面付けが一番のおすすめ。

商品の寸法によっては横向きになる。(ダメなことはない)

《補足説明》
商品の寸法や生産数量によっては、横向きに面付けしなければならない場合もあります。この場合も基本トメは入れなくていいですが、丁数や咬尻側の紙の余白部分の多さによっては、咬尻側の一列だけ数ヶ所トメを入れないとトムソン加工中トラブルが発生する場合があるので、少し注意しなければなりませんね。

4.スリーブ(細長い抜き)の場合

《商品説明》
主にスリーブとして見かける細長い抜き。厚紙に印刷して、外周を抜いて、4ヶ所折線を入れることにより、四角に組み立てることができます。

このような形状の場合は、特におすすめしない面付け方法はありませんが、やはり商品の顔となる部分があるとすれば、咬側に向けないことでしょう。

よくある面付け方法

菊全に12丁付の場合

4/6半裁に7丁付の場合

《補足説明》
生産数量に応じて、菊全や4/6半裁・菊半裁など紙サイズを使い分けし、その紙に入る限り面付けされたらいいと思います。なお、トムソン加工の作業のしやすさで言うと、菊全12丁のような横向きよりも4/6半裁7丁付のように、縦向きに面付けされている方が、トムソン加工の抜きスピードは上がりますし、作業もしやすいですね。

 

まとめ
  • 商品の目立つ部分や顔となる部分を咬えにしないように。
  • 基本、商品には天側地側があります。地側を咬えにしましょう。

 

ヤマトでは、トメの位置や大きさにもこだわってトムソン加工を施させていただいております。トムソン加工のご相談などございましたら、お気軽に大阪のトムソン屋 ヤマト紙工までお問合せください。
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