今回は、特殊な形をした蒸着紙でできたカードのトムソン加工事例をご紹介させていただきます。
紙は蒸着紙を2枚重ねているため、0.7mmほどの厚みがあり、しっかりとした作りになっています。
また、紙の三分の一にはホログラムが見え、角度によって虹色に反射して高級感があります。
■形について
なぜこのような形をしているか調査した結果、韓国では映画館の会員になると映画のチケットがこのような形になっているそうです。
それをイメージして、韓国アイドルのブロマイド写真や、ライブの広告などに使用されているようです。
今回使用した蒸着紙ですが、2枚合わせると紙をカットする際に出る紙粉を抑えることが難しいです。
形状も、特殊で難しいため木型の刃のつなぎをうまく加工しないといけません。
ヤマト紙工では、木型のゴムの調節や抜き圧を調節したり工夫をしているため、きれいに抜くことができます。
■蒸着紙について
蒸着紙とは、金属を加熱蒸着させて紙の表面に吹き付け、メタリック感を持たせた紙です。
蒸着紙には、紙に直接蒸着するダイレクト蒸着方式と、蒸着したフィルムを紙に貼り合わせた後にフィルムを取り除く転写蒸着方式の二種類あります。
転写蒸着方式は蒸着層が薄いためリサイクルに適しています。
蒸着紙はインクの浸透が悪いため、乾きの早いUV印刷が適しています。
また、通常の用紙と比べ
印刷の再現性は低くなり、メタリック部分は糊付けできない、折り曲げたときに割れやすく、用紙とアルミ部分が剥がれる恐れがある
とリスクが多いため注意しましょう。
以上、特殊な形をした蒸着紙でできたカードのトムソン加工事例のご紹介でした。
このように映画やライブなどのチケットが電子になっている現在でも、集めたくなるようなおしゃれなデザインのチケットにして集客するのもいいアイディアだと感じました。
ヤマト紙工では、様々な形状の紙製品の加工実績がございます。また、印刷からのご依頼も承っております。提携の紙屋・印刷屋がございますので、お客様のご要望に沿ったご提案をさせていただきます。
トムソン加工に関するご依頼・ご相談等ございましたら、大阪のトムソン屋 ヤマト紙工までお気軽にお問い合わせください。