紙の連量と紙厚について
紙の厚さはmmではなく、○○kg/○○gのような重さで表示されます。
これは連量と呼ばれ、慣れるまでは分かりにくい基準です。
今回は連量についてご説明をします。
■紙見本帳に書かれている記号のような数字とは?
紙見本帳を見てみると、四六判Y目250kg…なにやら暗号のような記号が書かれています。
さてこちらはどのような意味があるのでしょうか?
同じ銘柄の用紙でも
・サイズ(菊判、四六判、A判、B判ほか)
・目(T目、Y目)
・連量(紙の厚さ)
数多く種類があります。
良く見かける上質紙の場合を例にしてみると
1.紙の種類:上質紙
書籍や冊子などの文字を中心とした印刷物に最も使われることが多い用紙です。
コピー用紙の多くは上質紙です。
鉛筆やペンで書きやすく、筆記性に優れ、冊子などの他に、申込用紙やハガキなどに使用されます。
2.紙サイズ:四六判
用紙の原紙サイズ(仕上がり寸法に断つ前のサイズ)の一つで、全紙サイズが788mm×1091mmのものを指します。
3.紙目:横目
紙を漉く(すく)ときに生じる縦方向、製造過程で紙が流れていく方向のすき目のことで、紙の繊維の方向であり、「流れ目」ともいいます。
紙の流れ目は、紙の素材の繊維の流れている方向のため、流れ目に沿って折りやすく、2折のパンフレットは流れ目を折り目方向に合わせて製造するときれいな仕上りになります。
縦目(T目)
縦目(T目)とは、全紙の長辺に対して平行に繊維が流れている向きのことです。
横目(Y目)
横目(Y目)とは、全紙の短辺に対して平行に繊維が流れている向きのことです。
4.連量:90kg
連量とは1連の紙の重量のことをいい、単位はkgで表示します。 連量は紙の厚みを知るための目安ともなります。これは1000枚の重さが90kgになることを表しています。
これらのことをまとめますと
上質紙:四六判サイズ(788mm×1091mm)横目 1000枚当たりの重さは90kg
事を表しています。
■連量とは?
連量をより詳しくご説明します。
決まったサイズの洋紙(薄物)の場合は1000枚、板紙(厚物)の場合は100枚の重量のことです。
1000枚重ねた束のことを「1連(1R)」といい、1連あたりの重量を「kg(キログラム)」で表しています。
ですので、紙のサイズが大きくなれば1枚あたりの重さは重くなり、小さくなれば軽くなるので同じ用紙でもサイズが異なると連量が異なります。
同じ厚さの用紙でも、四六判(788×1091mm)の連量表記は〈110〉、菊判(636×939mm)は〈76.5〉となります。
※一般的には品数の多い四六判の連量表記に合わせることが多いです。
連量に対しての厚さの目安 特徴と用途例をご紹介します。
連量(四六判) | 厚さの目安 | 特徴・用途 |
55kg/薄口 | 0.08mm | 一般的なコピー用紙より少し薄めの用紙です。 ページ数の多い冊子に良く使われます。 |
70~73kg/中厚口 | 0.08~0.10mm | コピー用紙とほぼ同じ厚さです。 折り込み広告のチラシなどに使用されます。 |
90kg/厚口 | 0.09~0.13mm | 一万円札位の厚さです。 一般的な 折込チラシより少し厚つめ、しっかりしたチラシを作りたい場合に。 |
110kg/特厚口 | 0.10~0.16mm | ある程度しっかりした厚みがあります。 商品パンフレットや会社案内によく使用 されます。ポスターやチケットにも。 |
135kg/最厚口 | 0.13~0.19mm | しっかりした厚みがあります。冊子の表紙やポスター、商品パンフレットなどによく使用されます。 |
180kg/超厚口 | 0.21~0.26mm | 郵便ハガキとほぼ同じ厚さです。 名刺やポストカードによく使用されます。 |
220kg | 0.25~0.30mm | かなりしっかりとした厚さです。 ポストカードはもちろん、ページ数の多い冊子の表紙にもお勧めです。 |
如何でしたか?今回は連量と紙の厚さについての記事でした。
kg表記の連量と紙の厚みになるのは感覚的にリンクしにくいのですが、連量と使用用途の表をご参考ください。
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