紙加工で使用されるCAD面板とは vol.1
今回は、ヤマト紙工で使用しているCAD面板についてご紹介します。
封筒やパッケージなどの紙製品の罫線を入れるには、職人が「面紙」というものを面板に水溶性糊で貼り付けてカーボン紙を合わせてプレスすることで面紙上に罫線を入れることができます。
刃が当たるところは取り除き、罫線は紙の厚みや質によって深さや太さを変えて職人が切っていきます。
このように面切りは、職人の経験と技術が必要なのと、面付が多い場合はかなり時間がかかります。
そこで面付が多い場合や職人の手が足りない場合などにCAD面板が適しています。
■CAD面板とは
折り加工が必要な紙製品で、罫線を正確に形成するために使用する面板です。
トムソン木型とCAD面版の間に紙をはさみ、圧をかけて罫線をつくっておくことで、折り加工時に効率的にきれいな折り目を付けられます。
台紙や化粧品、菓子類、医薬品など各種パッケージ箱の製作で使用されます。
メリットは、丁数が多いものなど効率的に作業できる点です。
■どうやってCAD面板はできるのか。
CAD面板は、PCに入っているパッケージ用CADソフトで面板用データをつくり、面板機で作成します。
CAD面板機はドリルのようにツールや刃を回転させて、ベーク(プラスチックのシート)をカットしたり罫線を削ったりします。
ヤマト紙工では、0.8~2.0mmの罫線を削ることができます。
テーパーはCAD面板の外周に160度と170度の角度をつけて、紙を通す際の引っかかりをなくします。
▼切り取り
▼罫線(2.0)
▼テーパー(170度)
ツールは動画のように機械が自動的に交換してくれます。
細い罫線を正確に深く入れたい等のご要望がございましたら、ぜひ大阪のトムソン屋 ヤマト紙工までご連絡ください。
お客様のニーズに合わせた紙製品の製作をお手伝いさせていただきます。