紙加工で使用されるCAD面板とは vol.2
CAD面板について前回より詳しく説明していきます。
ピン穴とは
CAD面板を固定させるためのピンを差し込む穴です。
縦向き、横向きそれぞれにピン穴がないと不安定になります。
ベークがはずれてしまうことがない用にしっかりと貼り付けます。
ずれたりすると罫割れや底打ちの原因になりますので気を付けています。
罫線割れや底打ち
罫線が低いと溝切りテープやカウンタープレート(CAD面板)との罫線形成が弱く割れてしまいます。
また、罫割れのほかに底打ちにも気を付けなければなりません。
底打ちとは刃の高さ23.6mmに対して0.45mmの紙厚の洋紙を抜く場合、溝切テープやカウンタープレート(CAD面板)底部分を考えると罫線高さ23.0mmになるので23.1だと底打ちの危険があります。
底打ちすると溝からブランクが抜けると少し両側に広がろうとするときに底打ち部分が内側に持ち上がり曲げるときに上に張り出そうと力を加え表層を両側に広げようとすることで罫割れが起きてしまいます。
CAD面板では深さを設定することが重要なため、書き出しをする前にテストをします。
紙や製品によって深さだけでなく、太さで罫割れしてしまう場合があります。
ヤマト紙工では現場とCAD製作チームが話し合い、CAD面板を作成しています。
ベークの種類
CAD面板には3種類のベーク(板)があります。
GTプレート・・・
ガラス繊維入りエポキシ樹脂(ガラエポ)非常に硬くフィルム両面テープを使ってるので剥がし易い素材です。ただガラエポは強度が強く削るミーリングが傷み易いです。
当社では逆罫仕様の0.7mm巾残しの仕様で非常に精度の良い折り曲げが出来るのでグルアサックマシンのスピードやロス率を向上可能です。
GSプレート・・・
ユニチカ製ユニレートで一般的にはKHボードと云われている素材です。安価で一番広く使われている素材です。ガラス粉が混入された樹脂です。GSボードは直接に弱粘着接着剤が塗布してあります。
BLプレート・・・
エポキシ樹脂ですがガラス繊維ではありません。GTプレートと同じフィルム粘着テープ仕様です。
ヤマト紙工では、GSプレートを使用しています。
機械紹介にCAD面板機の動画を作成しました。
是非ご覧ください▼
細い罫線を正確に深く入れたい等のご要望がございましたら、ぜひ大阪のトムソン屋 ヤマト紙工までご連絡ください。
お客様のニーズに合わせた紙製品の製作をお手伝いさせていただきます。