今回はトムソン加工での余丁や必要数についてピックアップします。
余丁(余り丁)とは もともと製本の世界の言葉で、仕上がった部数が必要数を上回った時の余りを意味します。
ではなぜトムソン加工において余丁が発生するのかというと、お客様から依頼された受注生産数を下回らないために予備が必要だからです。この予備の数が多いと必要枚数を下回ることもなくお客様に迷惑がかかることもありません。
ではこの予備はどういった事に使われるのか。
印刷から全工程完了まで、紙は工程を経るごとにヤレ(損紙)を出し枚数は減っていきます。印刷だと刷出しだったり、ほとんどの工程ではパレット積みした製品の一番上の紙、一番下になった紙など、他にも断裁・付き揃えの時のモグリ等のヤレ、折り機における折り損じ等様々です。
トムソン加工でも切れムラの調整、罫線の見当ズレ確認や折れ不良対策など様々です。トムソン機(打ち抜き機)にセットした後でも安定するまで微調整を繰り返しますのでその際にロスが出る事も。
紙はロットによる品質のブレ、温湿度や厚紙印刷やUV印刷によって厚みやコシが微妙に変化します。 この微調整の難しさ故、トムソン加工は、パッケージ(紙箱・化粧箱・紙器)加工の要とも言えるのです。
※ムラ調整
打抜機や切刃の高さのバランスを調整する作業。バランスが崩れていると切刃の摩滅や摩耗を招き、ビビりや紙粉が発生する。
ヤマトではパッケージなどの多くの化粧箱の加工を行っています。その中でも多いのが化粧品関係の箱です。化粧品の箱というのは特に求められる品質が高く、微細なキズや汚れでも不良品となってしまいます。また、美粧性を求めるために、表面加工にもコスト高になるプレスコートやフィルム貼りが多く、さらに箔押し等の加工もされるケースが多いです。
なのでロス数も多く見込まれますので、予備の数も必然的に多くなってきます。予備の数が多いと、もちろんコスト高になってしまいます。
ですがヤマトは数多くの化粧品の箱の加工を行ってきました。当社にお任せいただければ経験と熟練の技で予備原紙を少なく抑え、コスト高にならないようにします。できるだけ余剰生産を省いてコスト高になることを防ぎたい方は、ぜひ当社にお任せください。
ヤマトでは一流の職人が知識・経験から罫線入れを行っており、常に製品の品質を保つことを意識してトムソン加工をさせていただいております。トムソン加工のお悩み・ご相談・ご依頼などございましたら、お気軽に大阪のトムソン屋 ヤマト紙工までお問合せください。