トムソン加工とは印刷紙器加工業界で一般的な型抜き加工の方法で木型を使って様々な形に型抜きをすることです。今回はそのトムソンの加工後について、「落丁作業」の部分をピックアップしたいと思います。
繰り返しにはなりますがトムソンとは印刷を行った後に、指定された形状に型を抜くことです。では抜いた後、それで終わりかと言えばそういうわけではありません。
自動平盤打抜機に紙を入れて、トムソン加工された紙は確かに折り目などのスジを押したり、ミシン目を入れたりと様々な加工はしてくれますが、要らない紙の部分までは取り外してはくれないのです。そのままではパッケージだと組み立てることは出来ないし、POPも使えません。
なので要らない部分を取り除いてそれぞれを独立させる「はずし作業」「落丁作業」が必要となってくるのです。
トムソン加工後だが落丁前の紙
手で行う落丁作業はトムソン加工で打ち抜いたあとの不要な部分を取り除く作業です。ハンマーでたたき落としたり、細かく丁寧にバラしたりと 体力と繊細さが必要な作業です。上記写真の落丁前の製品と異なりますが、実際の手で行う落丁作業は下記写真のように行います。
落丁作業の機械化
このように手で行う落丁作業は紙を積んで叩いてと、ムシル作業自体は単純ですが、中々の重労働です。
そこでヤマトは機械化・簡略化を出来る仕事は極力簡略化をして作業の時短・効率化を行っていきました。その一環として落丁作業でも機械化をして、小ロット生産対応型落丁機(NSK製ブランキングマシーン)を導入しました。
Multi Blanking machine TH(ツインヘッド)が名称のこの機械は4/6全判対応でヤマトは 2台保有しています。パッケージ、カード、台紙、ラベルなどを落丁するマシンとしてリリースされた小ロット生産型ブランキングマシンです。様々なタイプの面付けに対応できる柔軟性の高さが特長です。是非、機械が実際に動いている動画がありますので一度ご覧ください。
この機械は操作も簡単です。動画の流れを大まかに説明しますと
落丁する形に機械をセット→適量の紙を積んで揃えてセット→あとはスイッチを入れると上側の枠で押さえて、下から製品を持ち上げてくれて必要な部分だけを落丁してくれます。
機械化によるメリット
機械化したことによってたくさんのメリットがあります。
・品質の向上
・ハンマーの打痕や汚れがなくなる
・作業効率の向上
・作業負担の軽減
などが主にあげられます。ですがもちろんデメリットもあります。機械操作を覚えたり、慣れるまで製品にキズを付けてしまったりなどの失敗。ですが、操作自体覚えてしまえばオペレーターの作業は速く丁寧になりますし、他の作業者にも操作を落とし込んで何人かの体制にすることで、一人の負担を減らすことも出来ます。なのでメリットの方がはるかに多く、会社全体の業務効率アップにも繋がることになります。
以上、トムソン加工の「落丁作業(ムシリ作業)」のご紹介でした。
ヤマトでは一流の職人が、常に製品の品質を保つことを意識してトムソン加工、落丁作業をさせていただいております。トムソン加工のお悩み・ご相談・ご依頼などございましたら、お気軽に大阪のトムソン屋 ヤマト紙工までお問合せください。