「先祖返り」──
この言葉を聞いただけで、心臓をつかまれたような気持ちになる
デザイナーさんやオペレーターさんも多いのではないでしょうか。
先祖返りとは?
先祖返りとは、
修正や更新をしたはずのリンクデータが、
意図せず“修正前の古い状態”に戻ってしまう現象のことです。
作業ミスやデータ管理の不備が原因で起こることが多く、
特に 複数人で進める案件 や デザイン・DTP制作の現場 では
発生しやすいトラブルのひとつです。
先祖返りの恐ろしいところは、
①「まさかそんなことは起こらないだろう」という思い込み
②初校の画像と修正された画像が“よく似ている”場合など、差が分かりにくく見逃しやすい
という点にあります。
そして、そのまま印刷にかけてしまった場合の損害は甚大 です。
製品が市場に出る前であれば刷り直し、
出た後であれば回収対応になることも……。
思い出すだけで背筋が凍る、まさに恐怖のトラブルです。
先祖返りが起こる主な原因
① 最新データではなく、古い画像データを修正してしまう
そもそもリンクされている最新画像ではなく、
前回修正前の画像ファイル を開いて修正してしまった場合、
当然ながら、レイアウトデータ側には修正内容が反映されません。
「確かに直したはずなのに、なぜか反映されていない…」
そんなときは、このパターンであることが多くあります。
② 共有ファイル上で、修正前のファイルを上書きしてしまう
おそらく、これが一番多いのではないでしょうか。
社内サーバーなどで共有しているデータを
複数人が同時進行で修正している場合に起こりがちなトラブルです。
先にAさんが修正を完了して保存
その後、古い状態のファイルを持っていたBさんが上書き保存
→ Aさんの修正が消えて、データが“先祖返り”してしまう
というケースです。
先祖返りを防ぐための対策
A. 上書き保存する前に必ずファイルを確認・共有する
共有ファイルで作業する際は、
「今からこのファイルを編集します」
「これから保存します」
といった 一言の声掛けやチャットでの連絡 をルール化しておくと、
上書きミスをかなり防ぎやすくなります。
また、リンク画像を触る場合は、
誰が
どのフォルダの
どのファイルを変更しているか
を明確にしておくルールを決めておくのも有効です。
B. 不要なファイルは共有フォルダにアップロードしない
データが多ければ多いほど、間違えやすくなります。
特に複数人数で作業している案件ではなおさらです。
- 使わない過去データ
- バージョン違いがたくさんあるファイル
- 個人作業用のバックアップ
などは、共有フォルダにむやみに置かず、
必要なファイルだけをアップロードして共有すること が大切です。
いかがでしたか?
「先祖返り」は、
一見、ちょっとしたミスのようでいて、
ときには刷り直しや回収にまでつながってしまう、怖いトラブルです。
データの置き場所を整理する
共有ルールを決める
上書き保存の前後でひと声かける
といった、ほんの少しの工夫で防げるケースも多くあります。
印刷・制作の現場で、
同じ“恐怖体験”を繰り返さないためにも、
ぜひ一度、社内のデータ管理や運用ルールを見直してみてくださいね。
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