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  3. 縦目・横目|紙目について解説

 

紙目とは

紙は製紙する際、パルプから取り出した繊維を一定方向に流しながら作られます。
そのため、紙には製造方向に沿った「繊維の流れ目」ができます。

この繊維の流れの方向を 紙目 と呼びます。


紙目の種類

 

 

 

縦目(T目/長辺方向に紙目が走る)

長辺にそって繊維が並びます。コピー用紙などのA・B判の規格用紙は通常こちら。

横目(Y目/短辺方向に紙目が走る)

長辺に対して直角に繊維が並びます。印刷や折加工に合わせて指定されることがあります。

 


トムソン屋にとって紙目が重要な理由

  • 折り加工
    紙目に沿って折ると割れにくいですが、逆目に折ると割れやすく、背割れ(ひび割れ)が発生しやすくなります。

  • 製本
    本の背に紙目を揃えると、開きやすく、仕上がりもきれいになります。

  • 強度
    紙目方向は引っ張りに強いですが、逆方向は破れやすいなど強度に差があります。

  • 反り・伸縮
    湿度による伸び縮みは、紙目に直角の方向に大きく出やすいため、反り防止にも紙目の考慮が必要です。

 

ちなみに、罫線(折りスジ)を入れるときも、紙目に沿う場合と逆目の場合で面紙と呼ばれるトムソン刃を受ける側の溝の幅を調整しています。
逆目の場合、順目よりにはほんの少し太めの罫線を入れて、最適な深さの罫線を紙目によって変えています。


紙目の見分け方

紙目に沿った罫線で折った場合

紙目方向は折りやすく、割れません。

紙目に反した罫線で折った場合

折り目が割れたり、きれいに折れません。

紙目に沿っって破った場合

繊維の流れに沿うため、紙がまっすぐきれいに裂けます。

紙目に反した罫線で折った場合

繊維の抵抗によりギザギザになり、破りにくくなります。。

 

私も普段は紙を裂いて確認しますが、PP加工など表面加工がある紙だと分かりません。

そういう時は無理せず、周りのベテランさんに確認してもらいます。


まとめ

普段はあまり意識されない「紙目」ですが、折りや製本の仕上がりや、紙の反りに大きく関わります。
ヤマトでは、商品に合わせてぴったりな紙目を選び、きれいな仕上がりでお作りしています。

 

いかがでしたか?今回は束見本についての記事でした。

専任の担当者がヒアリングをし、お客様にオススメの方法や

想像通りの仕上がりにあがるようにご提案・アシストさせていただきます。

 

悩んだら、まずはお問合せ下さい。

一緒に印刷物を作りましょう。お気軽にお問合せください。


 

 

 

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