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厚紙タント紙の横長チケット袋

今回は、厚紙のタント紙でできた、チケット袋のトムソン加工事例をご紹介させていただきます。

チケット袋の展開写真 

 

■タント紙について

タント紙は、ラフと呼ばれるざらっとした質感が特徴の紙です。

タント紙(赤)

今回トムソン加工したタント紙は、四六判180kgで厚みがある紙です。質感と相まってかなり高級感がでます。

チケット袋の完成写真
チケット袋には、薄い紙でできたものもありますが、大事なチケットを入れる袋なら、厚紙の方がより保護できて良いかもしれませんね。

ちなみに、タントはイタリア語で「たくさん」という意味で、その名の通りタント紙にはたくさんの色があります。

タント紙の見本帳

 

■高級感のある色について

封筒に高級感を出したい時、みなさんはどのような方法を用いるでしょうか?箔押ししたり、柄のある紙を使ったり・・・
方法は色々ありますが、実は色の中でも、より高級感があるように見える色があります。高級感を表現したい時は、色選びの時から意識するとうまくいくかもしれません。

下の2色では、どちらが高級に見えますか?

タント紙(桃) タント紙(赤)

この2色では、どうでしょうか?
タント紙(水色) タント紙(紺)

その人の感性によって意見が分かれるかもしれませんが、基本的には色が濃い・暗いほうが高級感があるように見えます。PCの方なら右、スマートフォンの方なら下の色です。
濃かったり、暗かったりする色は、重たい印象を与えます。この重厚感が高級感につながり、なんとなく高級そうに見えるわけです。

明るい色の場合は、軽さ・気軽さ・親近感といったような印象を与えることが多いですね。

 

■厚紙封筒のトムソン加工について

今回の封筒には厚紙が使用されているので、罫線を強く入れてあります。

チケット袋の罫線

もし罫線の強さが不十分だと、紙をうまく折ることができません。トムソン加工では、紙の厚さや種類にあわせて、罫線の強さを変えています。
また、蓋の部分は角丸にしてあります。小さなことですが、封筒を使用する人が安全に使えるように工夫されています。

チケット袋の角丸

 

■チケット袋について

チケットは横長のものが多いですから、チケット袋も横長に作られることが多いです。また、チケット袋のポケットは、チケットが取り出しやすくありつつも、落ちにくいように深さが設定されています。

チケット袋にチケットを入れた様子

近年では、ペーパーレス、転売防止などの理由から、電子チケットが普及してきています。とっても便利な電子チケットですが、個人的には思い出が手元に残る、紙チケットが私は好きです。厚紙で高級感があるチケット袋なら、チケットの使用が終わった後も思い出を大切に保管できて良いのではないでしょうか?

 

ヤマトではチケットを手でちぎるときに便利なミシン目加工も承っております。ミシン目加工実績もございますのでよろしければご覧ください。
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封筒製作やトムソン加工について、ご質問・ご相談などございましたら、お気軽に大阪のトムソン屋 ヤマト紙工までお問い合わせください。
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■加工概要

加工内容 打ち抜き加工、折り加工
商品形状 封筒
紙の種類 タント 180k
紙の寸法 4/6判 4切 2丁
印刷の色数 無地
こだわり/現場の声 今回使用されましたタント紙について、もう少し詳しく補足説明させていただきます。
■タント紙のカラーバリエーションについて
全200色ありますので、ある程度のカラーバリエーションは網羅されているのではないでしょうか。
厚みは、70kg、100kg、130kg、180kgの4種類ございますので封筒や会社案内、ポケット付きファイルなど比較的薄い紙製品に向いています。

厚み70kgと100kgは、全200色から選ぶことができ、更に厚い130kgと180kgは200色の中の50のみ選ぶことができます。

A色・・・107色    →淡く、ナチュラルな色が多い
B色・・・33色  →比較的淡く、ナチュラルな色が多い
C色・・・46色  →しっかりとした色味、濃い色が多い
D色・・・7色     →比較的重厚感のある色・蛍光色に限定
E色・・・7色     →重厚感のある色・蛍光色に限定
■価格帯について

全200色が同一の価格かというとそういうわけではございません。カラー別にA色~E色までに5ランク付けされており、A色の価格を基準にしたときに、
B色はA色の約10%up
C色はA色の約20%up
D色はA色の約30%up
E色はA色の約37%up
となります。

■紙製品の工程別価格構成比のウェイトを大きく占める紙代!!

一般紙と特殊紙の紙代の差はどのくらいあるのでしょうか?
タントという紙は特殊紙の中では人気があり、比較的安価な紙と言われています。しかし、一般紙である上質紙やコート紙、マットコート紙と比較すると、どのくらい価格差が生じるのでしょうか?

使用数量によりますが、なんと一般紙の約70~80%upに跳ね上がります。つまり、ある紙製品を70kg A色で全紙2,000枚使うとしたら、一般紙なら紙代約¥20,000のところ、タントだと約¥80,000かかってきます。更にA色より価格ランクの高いB色以降を選ぶと更に費用がかさんでくることが分かります。

このようなことから特殊紙を使用する際には、多い数量ですと費用が跳ね上がりますので、少量の紙製品を製作する場合にはオススメの紙と言えるとか思います。

ヤマトではトムソン加工の技術だけでなく、目的・用途に応じてご提案も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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